2017年9月8日金曜日

クラウドファンディングとは?

 今、日本ではクラウドファンディングが注目されています。クラウドファンディングとは、不特定多数の人々(群衆:crowd)からインターネットを経由して資金調達(funding)を図ることをいう意味の造語です。
 ソーシャルレンディングとも呼ばれる。金融庁は、新規・成長企業へのリスクマネー供給促進を目的として、2014年に金融商品取引法等を改正し、クラウドファンディ ングの環境整備を実施しています。

1.クラウドファンディングの特徴


クラウドファンディングの最大の特徴は、インターネット上のプラットフォームを介して、個々の出資額は少額でも、多数の人々に出資を募ることで、一定程度の資金を集めることができるところにあります。これは、直接金融の究極ともいえる一つの形で、特に信用力が乏 しく銀行等からの資金調達が困難な創業期の企業にとって極めて有効な手段と考えられています。

 また、クラウドファンディングの仕組みを利用した資金調達は企業に限らない。特定のプロジェクトや、アーティストの創作活動や映画製作、研究者の科学研究・発明品の開発、被災地支援など、多様な資金需要に活用できるため中小企業や個人を中心に人気を集めています。

2.クラウドファンディングの分類


クラウドファンディングはその仕組みにより、主に寄付型、購入型、投資型に分類することができます。

①寄付型  資金提供者が無償で資金を提供する

②購入型  資金提供者は対価として何らかの財・サービスを受ける

③投資型  資金提供者は対価として収益の配当又は財産の分配を受ける
 Ⅰ.融資型:資金提供者は匿名組合契約に基づき資金を融資する
 Ⅱ.投資型:資金提供者は匿名組合契約に基づき出資持分を取得する
 Ⅲ.株式型:資金提供者は出資先の株式を取得する


2-①.クラウドファンディング-寄付型


寄付型は金銭的な対価の無い、文字どおり寄付による資金供給である。支援先は社会環境、文化、子供、医療、被災地等々が中心であり、支援に対する充足感や社会的な価値向上が対価ともいえます。また、インターネットを用いて複数のプロジェクトの詳細や進行も確認できるように整備させているのが一般的です。寄付をした資金がどのように使われているか定期的にモニタリングできることが、従来の寄付より優れた点です。

2-②.クラウドファンディング-購入型


購入型は金銭的な対価は無く、対象となるプロジェクトから生み出される財・サービスが対価となるタイプです。事業性よりも公益的な要素や創造性があり、資金提供者が応援したくなる(ファンになる)要素があるプロジェクトが中心となります。また、資金調達というよりも、マーケティングの観点から活用する場合もあります。インターネットを用いてプロジェクトを訴求することにより顧客ニーズ喚起を図り、反応もダイレクトに把握でき、そして資金調達後の受注生産による効率経営といった用い方もされています。資金提供者には寄付をした資金を活用し出来上がった成果物ないしサービスでお返しするというのが一般的です。

2-③.クラウドファンディング-投資型


投資型については金銭的な対価が有る調達手法である。投資型は更に融資型、投資型、株式型に分類が出来ます。まず、融資型は運営業者が匿名組合を設立しインターネット上で出資を募り審査の上融資を行い、資金提供者には所定の利息と元本を受取ります。また、投資型については運営業者を介して資金提供者は資金調達者と匿名組合契約を締結して出資を行い、金融商品取引法上の有価証券となる集団投資スキーム持分を取得します。また、株式型については資金調達者が非上場の株式を発行し、資金提供者はインターネットを経由して株式を取得し配当や株価の上昇等によるキャピタルゲイン(株式の売買収入)を得ます。

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